『言語力』のおはなし

『言語力』などというキーワード、よく耳にしますね。何かから学ぶだけではなく、人と係わりあうことでも言葉の発達は促されていくのです。そのため、「お母さんが沢山話し掛けたり、本の読み聞かせをしてあげましょう。」といったアドバイスをされた方も多いはずです。私ももちろんこうした意見に同感ですし、意識的に実践した一人でもありますが、今回はもう一歩踏み込んだ『言語力トレーニング』のヒントをお話いたしましょう

"ことば"を増やそう!!
  "ことば"を増やすとき、一番最初に増やしやすいのは、何といっても"ものの名前"ですね。
まずは身近にあるものの名前を覚えていくことから始めてみましょう。
そしてそれらを使って、より深い知識へと発展させていくためのステップを紹介したいと思います。
カッコ内は、意識的に学べる年齢の目安です。


1.正確な名前を知る。(2歳前後から…)

幼児にありがちな聞き違いからくる発音のミス。とてもかわいらしいので、家庭内では○○チャン語として市民権を得て活躍します。しかしながらこうした赤ちゃん扱いは、言語の発達を促すうえでは少々邪魔になってしまうこともありますので注意しましょう。五十音の発音がしっかりできるようになったころには、寂しいですが少しずつ減らしていきたいですね。

また、赤ちゃんは指差しを使って意思を伝えたりします。そのとき「これね、どうぞ。」と返すよりは「○○ね、どうぞ。」と、意識して正しい名称を伝えてあげましょう。そして、大人の方で子供の意図を読み取りすぎていないかどうかも考えてみましょう。あくまでも、子供の方から"ことば"というツールを使って伝えさせることが大事です。「これ、それ、あれ」などの指し言葉に頼りすぎないように注意しましょう。
  

2.用途を知る(3,4歳から)

どうやって、どんな時に使うものか、何のためにあるものかも考えてみましょう。すると、さらにそれらを表現するための言葉が加わり、知識の幅も広げることができます。

またこれくらいになると、物事を自分の経験に結び付けて考え話すこともできるので、オウム返しではない会話が楽しくなります。言語力を意識的に伸ばし始めるには絶好のタイミングです。


3.しまってある場所、置いてある場所を知る(4,5歳から)

「なぜここにあるのか…」と考えさせてみましょう。すると、物は用途により分類され整理されていることがわかるでしょう。それはその物の持っている性質・特徴にもふれて考えていくチャンスとなるでしょう。例えば、『生ものは冷蔵庫→なぜ?→傷む、腐る、冷やす』などの新しい表現を身につけることにもつながります。
また外に出れば、「どこに何が売っているのか。○○屋さん(売り場)には何が売っているのか」という形でも同じようなことが学べます。


4.最終仕上げは…類似点・差異点!!

聞きなれない言葉だと思いますが、漢字から意味が想像できますね。
今までお話ししてきたことを総合的に問われるとすれば、幼児の受験ではこうした問題に代表されるのです。受験をされなくても参考になりますので紹介しておきます。
出題の仕方は例えばこうです…
  
問)二つのもの(絵の場合も多い)が用意してあります。
この二つのものの『似ているところ(類似点)と似ていないところ(差異点)』をお話ししてください。

   例)リュックサックとランドセルなら

≪正解例≫
      類似点…どちらも背中に背負う鞄の仲間です。
      差異点…リュックサックは遠足の時などの荷物やお弁当を入れますが、ランドセルは小学校に行くときに教科書やノートなどの勉強道具を入れるものです。

と、こうなります。

かなりの知識と言語力が必要とされますね。いくら沢山の物の名前を知っていても、その特徴や用途を知り説明できなければならないのです。

こうした問いの場合、慣れていないとたいがいの子供は二つの外見(色や形)について説明してしまいます。例えば指を指しながら「ここのところとここのところが、ちょっと違うけど、蓋のところはちょっと似てる」といった具合です。難しいですね。
問いというものは何回もやれば要領を得て、何れ誰でも答えられるようにはなりますが、基本的な言葉の量によって差がでることは間違いありません。


おしまいに…

いかがでしたか?今お子さんがどの段階にあるかは、2,3質問してみればすぐに把握できると思います。年齢を書きましたが、あくまでも目安。得意不得意は必ずありますので、あせらず頑張ってください。

知識は詰め込むばかりではなく、いつでも引き出して使えるようにしておかなくては意味がありません。そればかりは、子供の力だけではどうにもならないので、様々な会話のバリエーションをもって、大人が常に引き出してあげることも重要です。



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牧野あゆみ:知育教材クリエーター
十数年に渡り、有名幼児教室で絵画造形指導・オリジナル教材の提案や作成を行い、受験指導に携わる。また一方、イラストレーターとしても活動。現在その経験を生かし、”手作りの知育遊び”を提案している。一児の母

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牧野あゆみです。私は、このページから発信される“知育情報”を担当する
ことになりました。十数年にわたる幼児教師での教師経験に基づく知識や、幼稚園受験を経験した一児の親としての視点から、様々な情報を丁寧に伝えられたら・・・と考えています。


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